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私が初めて買ったデジタル一眼レフカメラはEOS10Dの中古で10万円でした。新品は20万だった気がします。画素は650万で、EOS1Nと併用してEF24-70F2.8Lを使ってました。まだまだカメラの知識・技術が乏しい時代に恐ろしいレンズに手を出したものだと思います。10Dは中級機でした。

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その後にEOS50Dを購入。新品で13万くらいだったかな。今でも現役で使っていますが、これも中級機です。入門用のEOS kiss Digitalで十分なはずなのに、わしは入門生ではない!と背伸びしてこれを選びました。何よりも中級機の良い部分は耐久性が高いことです。私は何においてもそうですが、あまり安物を選びたくないんです。結局長く使えないですし、AF精度やらファインダーの見やすさなどで絶対に不満が出てしまうから。

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現在一眼レフカメラは終焉を迎えようとしています。カメラ業界を一変させたのはソニー。デジタル一眼ミラーレスカメラがいよいよ主流になりつつあるのが現状のようです。ニコンもキヤノンもこの流れには逆らっていません。ミラーレス機は驚くほどコンパクトで軽い。ファインダーは光学ではなく電子ビューファインダー(EVF)。これの性能が著しく向上したのでもはやペンタプリズムが不要となってますし、何なら背面モニターさえあれば事足りるシーンがほとんどです。

技術的な話しはさておき、現在の一眼ミラーレス機のお値段は入門機ならば実はさほど変わっていません。子供が生まれてスマホより少し良い画質で写真を残しておきたいという家族にも優しいお値段です←使いこなせるようになるとこのレベル機では大抵我慢できなくなる

しかし中級機となると一気に価格が上がります。最近では動画機能もオマケ機能じゃなくなってきましたし、ボディ内手振れ補正の進化、AF精度の進化、映像エンジンの向上著しく価格はぐんぐん上昇しています。もはや中級機は30万円の時代に突入しています。私が買っていた頃のほぼ倍ですね。

それより上の価格帯がプロ機、それより下の価格帯がアマチュア機。となると私はアマチュアなのでアマチュア機ゾーンで買えばいいわけですが、実はそうではない事実があるのです。

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私が初めて買った中古のEOS1N。それまでEOS7で写真を撮っていましたが、同じレンズで同じ場所を撮り比べたら雲泥の差でした。ファインダーがメチャクチャ明るくて見やすく、全くピントの合う速度も精度も違うんです。そしてカメラ内に内蔵されている露出演算までもがまるで違いました。まるでプロが撮ったような高コントラストの写真が撮れたのです。レンズの性能を最大限に引き出しているというか。一言でいってしまえば楽なのです。

例えば現在のプロ機は自動AFで野鳥の目を補足し、たとえ飛んでいても追従してピントを外しません。それを500㎜などの望遠レンズでやってのけるので、写真を見たときはさぞかし凄腕なのだろうと思いきや、カメラの性能のおかげでアマチュアでもそういった写真が撮れるようになってきました。

また高感度耐性が凄まじく一昔前では考えられないようなISO感度でもノイズが目立たなくなっていますし、手振れ補正が尋常じゃないレベルで進化してきたので極めて失敗が少ない写真が撮れるようになっています。

そういうレベルのカメラはプロ機だけの特権でしたが、最近そのプロ機で使っていた映像エンジンやら高機能システムが中級機に降りてきたのです。元々70万~100万出さなければ買えなかったカメラの機能が30万円のカメラに搭載され始めました。ニコンもキヤノンもソニーも中級機の標準価格を30万前後にしていますが、説明されると納得してしまうから恐ろしい沼ですね。

実はプロって楽してたんだな…とフィルム時代に思っていましたが、デジタル時代でそれはさらに顕著なんです。私が中級機を選んできたのはそういう面を知っていたからなんですよね。あ、でも写真のセンスとそれは全く関係ありませんので、いくら良いカメラでもダメな写真はダメですねハイ。